【映画】男はつらいよお帰り寅さん-50作分のありがとう

映画、男はつらいよお帰り寅さんの公式パンフレット

 

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それを開くと、男はつらいよ全50作のチラシが載っている

 

昭和、平成と歩んできた歴史ある映画だなと感じる

 

どの寅さんもあの四角い顔でにこやかに微笑んでいる

 

令和の時代に失われているものがそこにはあるような気がする

 

 

 

あらすじ

 

サラリーマンを辞めて、念願の小説家になった諏訪満男(吉岡秀隆)は中学3年生の娘ユリ(桜田ひより)とマンションで二人暮らしをしている。

 

満男は亡くなった妻の七回忌の法要で、久々に草団子屋「くるまや」を訪れた。

 

昔話に花を咲かせ、あの四角い顔の伯父さん、寅さんとの楽しい思い出がよみがえってくる・・・。

 

 

書店で行われた満男のサイン会。

 

そこでかつて結婚の約束までした初恋の人イズミ(後藤久美子)と再会する。

 

再会を喜ぶ満男は「合わせたい人がいる」と小さなジャズ喫茶にイズミを連れてゆく。

 

そこには寅さんのかつての恋人リリー(浅丘ルリ子)がいた・・・。

 

 

山田洋次監督<原作・監督・脚本>インタビューより

 

今回の映画は『男はつらいよ』を蘇らせるという発想から?
過去の作品を編集して1本の映画にしようとしたけど、どう繋げばいいのかが難しくて、さくらと博、満男そしてイズミにも登場してもらい、50年前からの物語を一つの世界にできないかと思った。
渥美清さんや寅さんの存在は、どのようになっていくと思った?
今も寅さんはどこかで生きていると考えたい。寅さんは年齢不詳なところがあって、同じ顔で現れることが出来るから、この映画では寅さんは幻のように存在しているというふうに考えた。
この映画によって、お客さんにどんなことが伝わってほしいか?
お客さんは寅さんに会いたいという気持ちがあって、僕はその会いたい寅さんをこの映画で連れてきたのかと。みな寅さんを待ってくれていたんだと思った。若い人たちには寅さんの時代はもっと自由があった。のびのびとした寅さんに接することで、人間は自由でなければいけない、あるいは自由でありたいという切実な思いを共有できたらと思う。

キャスト インタビューより

 

渥美清-車寅次郎 ※『男はつらいよ 純情編』のパンフレットより

 

寅さんを演じるにあたって
小さいときから下町の人々をよく見ていた。とび職、たたき売り、しょうちゅうババーとかしょっちゅう酔っぱらっている乞食もいた。このような人たちをじっと見ていたことが、寅ちゃんを演じる時生きているわけですね。
芸能界入りしたきっかけは?
終戦後、友達のおやじが劇団を作るから来ないかと誘われた。最初はセリフもないような役をやってたが、引っ込みの時に「覚えてろ」というと客がワーと笑うんですよ。俺が出ていくと客が喜ぶし笑ってくれるという自信が出てくるようになった。この頃から舞台監督や関係者に名前を憶えてもらえるようになった。
渥美清の役者論とは?
来年の事を言えば鬼が笑う-この言葉通り、役者には明日の抱負なんか語る資格はないというのが僕の考えなんですよ。ただ車寅次郎=渥美清だと思っている。今後どんな役を演じるかわからないが寅ちゃんは大事にしたいと思っています。
寅さんのイメージを守るために自身の事を話すことが少なかった渥美清さん。
そんな渥美さんの貴重なインタビューですが、渥美さんの人柄がにじみ出てますね。
渥美さんの寅さんに対する愛情も伝わってきます。
渥美清=寅さんを貫き通してくれた、渥美さんにほんと感謝しかないですね。

倍賞千恵子-諏訪さくら

 

出来上がった脚本を読んだら、満男のことが芯になっているけれど、いろんな世代の今の世の中で起きていることが描かれていて、素敵な脚本だと思った。

くるまやのセットでの撮影は懐かしいなと思ったけど、お兄ちゃんがいないんだと、ふと思う時があった。

出来た作品を観た時は、登場人物がむかしのことを想いながら今を生きているという、これまでの日本映画にはない厚みのある作品になったと思います。

ご覧になり皆さんも私たちと一緒に、お兄ちゃんを通して自分を探す旅に出てくれたらうれしいなと思います。

 

前田吟-諏訪博

 

芝居は空白期間を全く感じなくて、まるで毎年撮影していたようにしっくりきた。

倍賞千恵子さんとお芝居をしていると一番落ち着くんです。

寅さん映画は基本ホームドラマですから何か事件が起きるわけじゃない。その場で生まれる雰囲気が大事なんですよ。

現場でみんなに再会した時は、この場に入れてよかったなと思いましたよ。

この映画を、昔からのファンの人は自分の人生と照らし合せて見てください。若い方には日本映画の良さを感じてもらえると嬉しいです。

 

吉岡秀隆-諏訪満男

 

前作から20数年たっているけど、倍賞さんと前田さんと脚本の本読みをした時、母さんと父さんの声を聴いたらお二人に守られてる感じがして、根っこの部分は何も変わってない感じがした。

この映画を観てお客さんは寅さんに会いたいと思うでしょう。でも、僕は偉大な俳優渥美清さんに会いたいなって映画を観て思いました。

 

イズミ・ブルナール(及川泉)-後藤久美子

 

イズミは満男君の両親や寅さんの優しさに触れることで成長し旅立つことが出来た。寅さんたちはイズミの育ての親だったんですよね。

今回の撮影で改めて渥美清さんの温かさや上品さ力強さみたいなものを思い出すことが出来ました。

そんな渥美さんと過ごした日々は私の人生の宝物です。

 

池脇千鶴-高野節子

 

『男はつらいよ』シリーズは父が大好きで家にビデオがいっぱいあった。休みの日とかに父とよく見ていました。その作品に自分が呼んでもらえるなんて感激でした。

山田監督は動きや言い方を細かく指示されますし、リハーサルも何度も重ねるので驚きました。

私としては脚本に忠実に寅さんの世界を楽しもうと思っていました。

今度の物語では、満男さんの成長ぶりと再出発を、一緒に見守ってもらえたらなと思います。

 

夏木マリ-原礼子

 

前から20年以上たっているので、今回は過去の映像を観ながら、新たにその後の彼女を作り直すところから始めました。

礼子は寅さんに人生の愚痴を聞いてもらったことがあるんですけど、相手が別に寅さんでなくてもよかったんじゃないかと思うんです。

でもあれから年月が経って、彼女は寅さんが素敵な男だったと分かってきたんじゃないかと思います。

今また寅さんがいて、愚痴を聞いてくれたらいいだろうなってね。

 

浅丘ルリ子-リリー

 

私は今までいろんな役を演じてきましたけどリリーの役が一番好きなんですよ。

ジャズ喫茶の現場は撮影に二日間かかったのですが、1カットずつ丁寧に撮っていく現場は、これが映画だなと懐かしくなりました。

山田監督は、リリーさんらしい表現をちゃんと見ていて撮ってくださるので嬉しい。

今回は寅さんが今もどこかにいるんだという想いを常に頭に入れながら、大切に演じさせていただきました。

 

 

感想

 

今回の映画の題名は『お帰り寅さん』です

 

実際に生きている生身の寅さんと会えるわけではないのですが・・・

 

でも、この映画のタイトルは、よいですね

 

寅さんがくるまやに帰ってきたときに、さくらがお兄ちゃんに言っていた「お帰りなさい」

 

日常で使う何気ない言葉だけど、なにか、あたたかさを感じます

 

寅さんもさくらに「お帰りなさい」と言ってもらえるのが一番うれしかったのではないでしょうか?

 

 

『男はつらいよ』、50周年にして50作目の記念すべき映画

 

昭和、平成と時代を刻んできた歴史ある作品達

 

時には笑い、時には涙する、令和という時代に生きている私たちに何か忘れかけているものを思い出させてくれる作品達

 

 

50作目は山田監督もどんな映画にすればいいのか、だいぶ悩まれたと思われます

 

キャストの方々も年を重ねられて、今作品に対する想いも様々だと思いますし

 

50年分の想いを1作品に集約するという作業は、ある意味ものすごいチャレンジだったのではと思います

 

映画は作る側と観る側の気持ちが一つになって、そこで初めて完成するのだと僕は思います

 

映画を観終わって風のような寅さんに、「寅さん、お帰り!」と言うと、あの四角い顔でニコッと笑って答えてくれた、そんな気がしました

 

50年分、50作品分の思いがぎっしり詰まった『男はつらいよ お帰り寅さん』

 

この映画を製作された皆様に心より感謝を申し上げたいです、「ありがとうございます」

 

 

男はつらいよ 50作品映画一覧

 

寅さん作品の見どころといえば、毎回、寅さんが恋に落ちる?マドンナと寅さんが訪れる地方ですね。

 

四季折々の景色。今では見れない日本の原風景も映像で楽しめます。

 

作品に出演したマドンナとロケ地を一覧表にしてみました。

 

 

題名 マドンナ ロケ地
第1作 男はつらいよ 光本幸子 京都、奈良、東京
第2作 続 男はつらいよ 佐藤オリエ 京都、三重
第3作 男はつらいよ フーテンの寅 新珠三千代 三重、鹿児島、長野
第4作 新 男はつらいよ 栗原小巻 名古屋、神奈川、山梨
第5作 男はつらいよ 望郷篇 長山藍子 千葉、北海道
第6作 男はつらいよ 純情篇 岩尾文子 長崎、静岡、神奈川
第7作 男はつらいよ 奮闘篇 榊原るみ 新潟、静岡、青森
第8作 男はつらいよ 寅次郎恋歌 池内淳子 岡山、山梨、神奈川
第9作 男はつらいよ 柴又慕情 吉永小百合 石川、福井、愛知
第10作 男はつらいよ 寅次郎夢枕 八千草薫 山梨、長野、東京

 

 

第11作 男はつらいよ 寅次郎忘れな草 浅丘ルリ子 北海道、東京、千葉
第12作 男はつらいよ 私の寅さん 岸恵子 熊本、大分
第13作 男はつらいよ 寅次郎恋やつれ 吉永小百合 島根、三重、東京
第14作 男はつらいよ 寅次郎子守唄 十朱幸代 佐賀、群馬、東京
第15作 男はつらいよ 寅次郎相合い傘 浅丘ルリ子 青森、北海道
第16作 男はつらいよ 葛飾立志篇 樫山文枝 山形、静岡、長野
第17作 男はつらいよ 寅次郎夕焼け小焼け 太地喜和子 兵庫、東京
第18作 男はつらいよ 寅次郎純情詩集 京マチ子 長野、新潟
第19作 男はつらいよ 寅次郎と殿様 真野響子 愛媛
第20作 男はつらいよ 寅次郎頑張れ! 藤村志保 長崎

 

 

第21作 男はつらいよ 寅次郎わが道をゆく 木の実ナナ 熊本、大分
第22作 男はつらいよ 噂の寅次郎 大原麗子 長野、静岡
第23作 男はつらいよ 翔んでる寅次郎 桃井かおり 北海道、神奈川県、東京
第24作 男はつらいよ 寅次郎春の夢 香川京子 和歌山、京都、アメリカ、東京
第25作 男はつらいよ 寅次郎ハイビスカスの花 浅丘ルリ子 沖縄、群馬
第26作 男はつらいよ 寅次郎かもめ歌 伊藤蘭 北海道、徳島
第27作 男はつらいよ 浪花の恋の寅次郎 松坂慶子 大阪、奈良、広島、長崎、香川
第28作 男はつらいよ 寅次郎紙風船 音無美紀子 福岡、大分、静岡、東京
第29作 男はつらいよ 寅次郎あじさいの恋 いしだあゆみ 京都、長野、神奈川、滋賀
第30作 男はつらいよ 華も嵐も寅次郎 田中裕子 大分、千葉、東京

 

 

 

第31作 男はつらいよ 旅と女と寅次郎 都はるみ 新潟、北海道
第32作 男はつらいよ 口笛を吹く寅次郎 竹下景子 岡山、広島、鳥取、東京
第33作 男はつらいよ 夜霧にむせぶ寅次郎 中原理恵 岩手、北海道
第34作 男はつらいよ 寅次郎真実一路 大原麗子 鹿児島、茨城
第35作 男はつらいよ 寅次郎恋愛塾 樋口可南子 長崎、熊本、秋田
第36作 男はつらいよ 柴又より愛をこめて 栗原小巻 静岡、東京、福島
第37作 男はつらいよ 幸福せの青い鳥 志穂美悦子 福岡、山口、神奈川
第38作 男はつらいよ 知床慕情 竹下景子 北海道、岐阜、秋田
第39作 男はつらいよ 寅次郎物語 秋吉久美子 奈良、和歌山、三重、茨城
第40作 男はつらいよ 寅次郎サラダ記念日 三田佳子 長野、長崎、東京

 

 

 

第41作 男はつらいよ 寅次郎心の旅館 竹下景子 オーストリア、オランダ、宮城、石川、静岡
第42作 男はつらいよ 僕の伯父さん 檀ふみ

後藤久美子

佐賀、茨城、愛知
第43作 男はつらいよ 寅次郎の休日 夏木マリ

後藤久美子

大分、愛知
第44作 男はつらいよ 寅次郎の告白 吉田日出子

後藤久美子

鳥取、岐阜
第45作 男はつらいよ 寅次郎の青春 風吹ジュン

後藤久美子

宮崎、岐阜
第46作 男はつらいよ 寅次郎の縁談 松坂慶子 香川、栃木
第47作 男はつらいよ 拝啓車寅次郎様 かたせ梨乃 新潟、滋賀、神奈川、長崎
第48作 男はつらいよ 寅次郎紅の花 浅丘ルリ子

後藤久美子

鹿児島、岡山、兵庫、東京
第49作 男はつらいよ ハイビスカスの花

特別編

浅丘ルリ子 沖縄、群馬
第50作 男はつらいよ お帰り寅さん 東京、神奈川、千葉