世界三大映画祭で受賞したアジア映画の紹介!

 

松永文庫で映画資料を展示していたアジア映画を紹介しています。

 

世界三大映画祭といわれるベルリン国際映画祭カンヌ国際映画祭ヴェネツィア国際映画祭に出品されて、国際的に高く評価されたアジア映画を選んで紹介しています。

 

アジア映画も知れば知るほど奥が深いです!

 

 

目次

東アジア映画資料展-<映画紹介>

 

 

無法松の一生 監督:稲垣浩、主演:三船敏郎

無法松の一生』(むほうまつのいっしょう)は、北九州出身の小説家・岩下俊作の作品。明治30年の小倉(現在の北九州市)を舞台に、荒くれ者の富島松五郎・通称無法松と、急病死した友人の陸軍大尉・吉岡の未亡人・良子と幼い息子・敏雄との交流を描いている。

稲垣監督が昭和18年(1943)に製作した『無法松の一生』を、自らリメイクした作品。前作は内務省、の検閲によりいくつかのシーンが削除されてしまっていた。

 

武士道残酷物語 監督:今井正監督、主演:中村錦之助

武士道精神の系譜を、江戸時代から現代までの七代七つのエピソードで綴り、血塗られた忠義の歴史を残酷なタッチで描いている。ある建設会社に勤めるサラリーマン・飯倉進は先祖の日記にかかれた世にも残酷な歴史を思い出す。そこには、己を犠牲にして主君や国家に仕える武家・飯倉家代々の話が記されていた。

中村錦之助が、江戸時代の武士から現代のサラリーマンまで、七代に亘る飯倉家の主人公に扮して力演している。

 

楢山節考 監督:今村昌平、主演:緒形拳・ 坂本スミ子

山中の寒村が舞台である。耕地にも気候にも恵まれないその村には、厳然たる3つの掟があった。「結婚し、子孫を残せるのは長男だけである」「他家から食料を盗むのは重罪である」「齢70を迎えた老人は『楢山参り』に出なければならない」。来年に楢山参りに出る定めの老女・おりんの家では、家族がそれぞれ問題を抱えていた・・・。
撮影は長野県北安曇郡小谷村の廃村をベースに、オール・ロケで撮影が行われた。

 

紅いコーリャン 監督:チャン・イーモウ、主演:コン・リー

1930年代末の中国山東省での話。九児(チウアル)は、父に売られ、造り酒屋の男の元に嫁ぐことになる。嫁入りに向かう途中、強盗に襲われるが、余占鰲(ユイチャンアオ)に救われる。実家に里帰りして、再び嫁ぎ先に向かう道すがら、再び強盗が彼女を襲うが、その正体は余占鰲だった。お互いに惹かれあっていた2人は、コーリャン畑で結ばれることになる。子供も生まれ幸せな日々が続くのだが、やがてそこに日本軍が侵攻してくる……。

この映画は、国外でも大きな反響を呼んだが、中国国内でも賛否両論が巻き起こり、『紅いコーリャン現象』と呼ばれる。

 

シバジ 監督:イム・グォンテク、主演:カン・スヨン

シバジとは、李氏朝鮮中期以来存在した風習の一つで、家の跡継ぎとなる男子を得るために、子供を生むための女性を雇うこと。跡継ぎの男子に恵まれない両班サンギュ(イ・グスン)は、周囲に言われ気が進まないながらもシバジの村に生まれた少女オンニョ(カン・スヨン)をシバジとして雇う。やがて二人は心から愛し合うようになる・・・。

この映画の公開により日本では、シバジの存在が一部で知られるようになり、当時問題となりつつあった代理母出産との関係で注目された。

 

非情城市 監督:ホウ・シャオシェン、主演:チェン・ソンヨン

日本統治時代の終わりから、中華民国が台北に遷都するまでの台湾社会にいる林家の4人兄弟を中心に物語は進む。1945年の終戦後の混乱期と1947年、台北でヤミ煙草取締りの騒動を発端として本省人と外省人が争う二・二八事件が描かれている。

舞台となった九は、この作品の成功によって台湾でも屈指の観光名所となった。

 

さらば、わが愛/覇王別姫 監督:チェン・カイコー、主演:レスリー・チャン、チャン・フォンイー

日中戦争や文化大革命などを背景として時代に翻弄される京劇役者の小楼や蝶衣の目を通して近代中国の50年を描いている。「覇王別姫」とは、劇中に登場する四面楚歌で有名な項羽と虞美人を描いた京劇作品。京劇俳優養成所で厳しい稽古をし成長をした小楼(チャン・フォンイー)と蝶衣(レスリー・チャン)は『覇王別姫』 で共演しトップスターになるのだが、二人を歴史の波が飲み込んでしまう・・・。

2008年に日本で舞台化される。主演の東山紀之は本作で初の女形に挑戦した。

 

ウェディング・バンケット 監督:アン・リー、主演:ウィンストン・チャオ

台湾人青年ウェイトン(ウィンストン・チャオ)は、アメリカで暮らしている。両親は、ウェイトンに早く結婚するよう催促を繰り返すが、ウェイトンはゲイなのだ。両親を安心させようと友人で芸術家のウェイウェイ(ミッチェル・リヒテンシュタイン)と偽装結婚を画策するのだが、両親がアメリカまで来て・・・。

台湾・アメリカ合作映画。アメリカでは当初7館での上映だったが、最大113館まで上映館数を増やした。第51回(1993年度)ゴールデングローブ賞 外国語映画賞および第66回(1993年度)アカデミー賞外国語映画賞にノミネートされた。

 

ただいま 監督:チャン・ユアン、主演:リウ・リン

16歳のとき、些細ないさかいが原因で血のつながらない姉を発作的に殺してしまったタウ・ラン。投獄され、模範囚として17年の禁固生活を送った彼女は旧正月の一時帰宅を許可される。しかし、家族の出迎えはなく、故郷の近い女性教育主任シャオジェが彼女を家まで送ることになる。17年の間に街はすっかり変わってしまっていた・・・。

中国とイタリア合作

 

あの子を探して 監督:チャン・イーモウ、主演:ウェイ・ミンジ

舞台は中国の農村。河北省赤城県のチェンニンパオ村にある水泉小学校の先生が一ヶ月間学校を離れることになった。代理できた先生はなんと13歳の少女。授業はうまくいかず生徒は13歳の先生を困らせていた。そんなある日、一人の子が学校に来なくなった。街に出稼ぎに行ったという。先生と生徒たちはその子を連れ戻そうと街に出るのだが・・・。
ドキュメンタリー風の視点でリアルに描かれている。この映画は、ほとんどの役を素人が演じている。

 

初恋のきた道 監督:チャン・イーモウ、主演:チャン・ツィイー

都会で暮らすユーシェン(スン・ホンレイ)は、父親の訃報を聞き、母のいる小さな農村へと帰郷した。父は陳情の為に町に出かけた際に、心臓病で急死したのだ。たユーシェンは、母と父の、若かりし日の出逢いを追想する・・・。若かりし頃の母をチャン・ツィイーが演じている。

本作が映画デビューのチャン・ツィイー、語り手である青年の母の若い頃を演じ彼女の出世作となった。

 

千と千尋の神隠し 監督:宮崎駿 主演:千尋

千尋という名の10歳の少女が、引っ越し先へ向かう途中に立ち入ったトンネルから、神々の世界へ迷い込んでしまう物語。千尋の両親は掟を破ったことで魔女の湯婆婆によって豚に変えられてしまう。千尋は、湯婆婆の経営する銭湯で働きながら、両親とともに人間の世界へ帰るために奮闘する。

平成13年(2001)7月20日に日本公開。興行収入は300億円を超え、日本歴代興行収入第1位を達成した。この記録は2020年5月現在も塗り替えられていない。

 

オールド・ボーイ 監督:パク・チャヌク、主演:チェ・ミンシク

平成8年(1996)から平成10年(1998)に「漫画アクション」で連載された『ルーズ戦記 オールドボーイ』が原作。ごく平凡な生活を送っていたオ・デス(チェ・ミンシンク)はある日、突然誘拐され、15年間監禁された。解放されたデスが、自分が監禁された理由を解き明かすために奔走する5日間の物語。

2013年にハリウッドでリメイクされた。監督はスパイク・リー、ニューヨークとルイジアナ州で撮影された。出演はジョシュ・ブローリン、シャールト・コプリー、エリザベス・オルセン、サミュエル・L・ジャクソンなど。

 

長江哀歌 監督:ジャ・ジャンクー、主演:チャオ・タオ

三峡ダム建設により水没する古都に住む人々が描かれる。16年前に別れた妻子を探しにこの街を訪れた炭鉱夫サンミン(ハン・サンミン)は、かつて妻が住んでいた場所がすでに水没してしまったことを知る。一方、音信不通の夫を探しにやって来たシェン・ホン(チャオ・タオ)は、夫が働いていた工場を訪れるが、そこに彼の姿はなく・・・。

この映画は、ベネチア国際映画祭で、上映まで作品名を一切明かされず、最後の最後に「サプライズ上映」という異例の形でコンペティションに招待された。

 

サイボーグでも大丈夫 監督:パク・チャヌク、主演:イム・スジョン、チョン・ジフン

自分はサイボーグだと信じて疑わない少女と、人のくせまで盗むことができる青年が、不器用に心を通わせていく様を優しく見つめる。新世界精神クリニックに自分をサイボーグだと信じるヨングン(イム・スジョン)が入院してくる。彼女と同じ年ごろのイルスン(チョン・ジフン)は、蛍光灯をしかりつけ、自動販売機に話しかける彼女に興味を持つ。イルスンが何でも盗めるといううわさを聞いたヨングンは彼に、自分の“同情心”を盗んでくれと懇願する。

韓国初のHDバイパーカメラを駆使し、パク作品では最もCGを使い、ファンタジーを盛り上げた作品。

 

ラスト、コーション 監督:アン・リー、主演:トニー・レオン、タン・ウェイ

第二次世界大戦中、日本軍による事実上の占領下となっていた香港上海を舞台に、日本の傀儡政権である汪兆銘政権の下で、抗日組織の弾圧を任務とする特務機関員の暗殺計画をめぐって、暗殺を目論む女スパイ(工作員)と、暗殺対象となった特務機関員との間に芽生えた愛情のゆくえを描いた物語。

登場する女スパイのモデルとなった人物は、父親を中国人に母親を日本人にもつ鄭蘋茹(テン・ピンルー)